4月に入りましたね。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

この季節、
いつもは駅までついバスに乗ってしまう私ですが、
桜並木を歩きたくて、この時期だけは
歩いて駅まで向かいます。

グリーフケア(喪失悲嘆ケア)の活動をしていて、
哀しみのお話を聴かせていただく時に、
「桜がきれいと思ったのは何年ぶりかしら」と
少し安心した表情でお話になられる方がいらっしゃいます。

哀しみを抱え、
何年も自然を味わう余裕が持てなかったり、
自然に目が向かなくなることもあるようです。

中には桜の季節になると色々思い出されてつらい
とおっしゃる方もいらっしゃいますが、
私たちの周りにある自然に少しずつ触れて
癒されていかれるご様子、自然も桜も
様々に私たちの心を揺らしますね。

さて、1日の終わり、布団に入って何を思いますか?
疲れて布団に入った途端に眠りにつける日もあれば、
明日の仕事が気になって、色々考え始める日もあれば、
気がかりなことが頭に浮かんで不安を感じる日もあるでしょう。

心の天気が晴れの日も、
しとしと雨が降っている日も、
どんより曇りの日もありますね。

私自身が何年か前に学んだグリーフケア講座の中で、
1日の最後に3つの言葉を投げかけるといいよと
教えてもらったことがあります。
それからなるべく次の3つの言葉を
布団の中で自分に投げかけています。

1. 今日、良かったことは何か?
2. 今日、感謝したことは何か?
3. 今日、成長したことは何か?

例えば、ひとつ目の『今日良かったことは何か?』は
小さな喜びを一つ思い出します。
夕食の魚がおいしかったなあとか
 帰宅途中に綺麗な花が咲いていたなあとか
 家族の笑顔が見られたなあとか…
そうすると頭の中に良かったことが
イメージとして浮かび上がります。

2番目の『今日感謝したことは何か?』をひとつ思い出します。
 出入り口で前の人がドアを押さえてくれたとか
 雨が降りそうな中、娘が洗濯物を取り込んでくれていたとか
 家族みんなが今日一日を無事に過ごせたなど…
そうするとあたたかい気持ちになれます。

3番目の『今日成長したことは何か?』
これは毎日、成長なんてしているのかなと思われますが、
どんなに些細なことでもOKです。
 余計なひとことを言わずにすんだとか
 待たされてもイライラしなかったとか
 今日、ひとつだけど仕事を片付けられたなど。
そうするとほっとできたり、少しだけ自己肯定感も上がります。

気持ちが落ち込んだ時や不安を感じている時に
「気持ちを切り替えなきゃ…」と思っても
なかなか気持ちを切り替えるのは難しいです。
なぜかというと、
気持ちは見えないものですから。

そこで見えるものを変えてみると
気持ちが切り替わることがあります。

好きな人の写真を見たり、
それこそ桜の景色が目に飛び込んでくると
一瞬にして気分が上がったり、

実際に見ることができなくても、
頭の中で良いイメージをするだけでも気持ちが変わります。

先ほど書いた夜寝る前に
3つの言葉を投げかけることによって、頭の中に
嬉しいこと、感謝したこと、成長したことが浮かびます。

サイモントン療法ではイメージの力について学びます。

何をイメージしているかで、
私たちの気持ちも変わったり、
自分に気づいていないことに気づけたり、
何かのヒントを得たり…
私たちはイメージの達人です。

不安な気持ちになって、心が揺れそうになった時は
ぜひお試しください。

いつもよりも、安心して日々を過ごせますように。
そして今、受けていらっしゃる治療やそれぞれの健康方法
がより穏やかに皆様に効果をもたらしますように、
ぜひ良いイメージをしながら日々をお過ごしいただきたい
と思います。